お金も知名度も何もないところから世の中のブームが生まれた一例

この話はお金も知名度もほんとな〜んにもなかった団体がテレビに取材をきっかけに広まった事例です。

 

多くの方がご存知の年末の風物詩として有名な「今年の漢字」。

毎年、一年を振り返り、その年あった出来事などを国民からの応募で総評して漢字で表すイベントです。

 

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もうテレビでもお馴染み、お寺でお坊さんが大きな筆を持ってダイナミックに書くところが注目されその日の情報番組などで大々的に放送されています。

 

この企画は当時、(1995年)鳴かず飛ばずで運営していた日本漢字検定協会がお金も知名度も何もない状態から生み出した企画でした。

 

日本漢字検定協会というのは今でもマニアックな資格といえばそうなのだけど、老若男女問わず幅広い世代に人気の認定資格です。

 

昔は漢字検定なんて誰が受けるんだ??というくらいほんとすずめの涙ほどの会員さんしかいませんでした。知名度を広げようにもなかなかうまくはいきません。もし、協会にお金があったらもっと広告したりPRしたりと大々的にマーケティングを行っていたでしょう。

 

しかし、当時はお金も知名度も権威などもなく寂しいものでした。

それでもお金がかからない方法をひねり出した末この企画が思いついたのです。

 

特にこの企画でPR的に良かったののは舞台演出でした。

どうしても漢字にふさわしい演出が必要だったため、日本文化を語る上では欠かせない

風景、そして書道の達人を探しました。

 

幸いにも会社も京都にあって協会幹部も清水寺とのご縁があったため、お寺に頼み込んだのです。

まさに「困り果てて寺に駆け込む」という心境だったようです。

 

そして、この案は思いの外、お寺の方も乗ってくれたので舞台は揃いました。

清水寺で貫主が今年の漢字を大書きするということがテレビ的に良かったため注目が集まりました。

 

ここから今では誰でも知っている有名な一年を振り返る企画がはじまったのです。

年末のテレビ番組に今年の漢字を大書きする絵は一度はみたことがあるのではないでしょうか?

 

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そして、ニュースとしてだけでなく、この企画は色々使い回せるので、クイズ番組やドラマ、バラエティ番組などでも取り上げられています。

このイベントで「漢字ブーム」が訪れ今でも多くの方が漢字検定を受けています。

 

最初は泣かず飛ばずにお金も知名度も何もなかった団体が一夜にして飛躍した良い好事例でした。

もしかしたら、あなたの会社の中にも世の中ごとのイベントとして注目を集めることができるかもしれません。

 

世の中のブームとなるものは必ずニュースのネタになります。

一度掘り下げて考えてみてください。

 

ありがとうございました。